『あの頃。男子かしまし物語』|恋愛研究会とコズミン(コツリン)のモデルは?

あの頃 映画、ドラマ、マンガ

映画「あの頃」の原作『あの頃。男子かしまし物語』を読んだレビュー・感想です。

松坂桃李さんが主演で映画化されたこともあり、改めて原作本を手に取りました。

この映画をざっくり説明すると、著者・劔樹人(つるぎみきと)さんの大学卒業から30歳手前までの仕事や音楽活動、友人との青春、そしてハロプロの“おっかけ”など、数々のエピソードが笑いを中心に描かれています。

ただし「青春」といっても、原作の中で書かれているように「中学10年生のような遅れてきた青春」。その雰囲気が映画にも反映されており、コメディが好きな人にはとても楽しめる作品です。

著者の劔樹人さんといえば、犬山紙子さんの夫であり、「神聖かまってちゃん」のマネージャーを務めた人物。最近ではU-NEXTのCM出演でも知っている方が多いかもしれません。著書『今日も妻のくつ下は、片方ない。 妻のほうが稼ぐので僕が主夫になりました』にあるように、現在も主夫として活動しているようです。

一方で、子どもと公園で遊んでいたところ、通報されて騒動になった出来事がネットニュースになったこともありました(笑)。劔さんは見た目が「ちょっと丸いおっちゃん」という印象なので、昼間から子どもと遊んでいる姿を見て「誘拐かも?」と疑われたのかもしれません。

そんな「決してかっこいいとは言えない」外見の自分を、松坂桃李さんが演じることになり、SNSでも自虐的にいじっていたのが印象的でした。

世間的には“かっこよさ”のイメージがあまりない劔樹人さんですが、昔の大阪のアングラシーンを追いかけていた私にとっては、ダブバンド「あらかじめ決められた恋人たち」のベーシスト、そして後藤まりこさん率いる伝説的バンド「ミドリ」(現在はDJ後藤まりこ)の元ベーシストというイメージが強いです。私の中では「かっこいいベースを弾く人」という印象の方が強く残っています。

※ちなみに「恋愛研究会」も一応ライブハウスに出演していましたが、あまりに実験的(前衛的?)すぎて、「バンド」という感じではありませんでした(笑)。

 

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あの頃のあらすじ

『あの頃』では、著者・劔樹人さんが大学を卒業し、働きながらバンド活動をしていた時期の出来事が描かれています。

劔さんは大学卒業後、まるで軍隊のようにハードなバンド練習を続けていたものの、仕事が安定せず無職になったり、まったくモテなかったりと、次第に引きこもりのような生活に陥ってしまいます。そんな中、友人が心配してハロプロのCDを貸してくれたことをきっかけに、ハロプロにどっぷりとハマります。劔さん(映画では松坂桃李さんが演じています)は松浦亜弥、通称あやや推し。アイドルの追っかけを始めたことで引きこもり生活から脱し、同じ趣味を持つ仲間と出会い、青春が始まっていきます。

ただし「青春」といっても、キラキラしたイメージとは少し違います。20代30代の男たち――「恋愛研究会」のメンバーとして集まったアイドルオタクたちが、イベントで騒ぎ、オタ活を楽しみ、仕事に悩み(ときには失業し)、お互いを「モテない」と笑い合い、AV女優のイベントや風俗に行ったりと、楽しくも無茶苦茶な日々を過ごす姿が描かれています。文章と漫画を交えたスタイルで描かれており、これは「男の墓場プロダクション」の杉作J太郎さんの影響を受けているそうです。

作中には、劔さんが初めてあややと握手する場面も登場します。推しのいる人なら思わず共感してしまうような臨場感たっぷりの描写です。

そんな楽しい生活の一方で、劔さん自身は仕事の辛さから突然失踪し東京へ向かってしまうなど、シリアスな一面もあります。しかし仲間とのつながりは続き、それぞれの活動を支え合う中で、メンバーのひとり・コズミン(コツミン)がガンにかかってしまうという衝撃的な出来事も訪れます。死という現実が迫るなか、彼らはそれでも「恋愛研究会」らしく、笑いにあふれたストーリーを繰り広げていきます。

本作は一話完結型でテンポよく読める構成になっており、約10年分のエピソードが詰め込まれています。そのため内容は濃厚ながらも、気がつけばサクサクと読み進めてしまうほど面白い一冊でした。

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あの頃で気になったことを調べてみました。

『あの頃。男子かしまし物語』を読んで、気になったことを少し調べてみました。
主に出てくる役柄のモデルとなった人物や、当時のライブ活動についてです。

バンド 恋愛研究会の活動

劔樹人さんは「恋愛研究会」での活動をきっかけに、後藤まりこさんから伝説的バンド「ミドリ」へ誘われた、というエピソードがあります。
ただし恋愛研究会そのもののライブは、原作で描かれている通り、かなり“とんでもない”ものでした。

例えるならゴールデンボンバーがギターソロの代わりにキャベツの千切りをするようなもの。ただしゴールデンボンバーはあくまで音楽が軸にありますが、恋愛研究会は基本的に「トーク」が中心。ライブの締めにはモーニング娘。の隠れた名曲「恋ING」をメンバー全員で歌う、という無茶苦茶なスタイルだったそうです(笑)。

オタ芸 サイリウムダンスを生み出した?

今では「ヲタ芸」といえばサイリウムを使ったダンスが定番で、高橋一生さんが踊るCMや映画などでも登場するほどポップな存在になりました。
しかし、そのサイリウムダンスを生み出したのは、実は恋愛研究会のメンバーや、その周辺にいたコアな仲間たちだった可能性がある、と原作に書かれています。

当時はまだヲタ芸としてまったく認知されていなかったため、大学のイベントで初めて披露した際には、観客から「気持ち悪すぎる!」と悲鳴が飛び交った、というエピソードまで残っています。今では当たり前のように広がったヲタ芸の源流が、そんな異端な場から始まったのだと考えると、歴史的にもおもしろいですよね。

あの頃に出てくる劔樹人さん以外のメンバーのモデルは?

恋愛研究会のメンバーって誰なんだ?と気になる方もいると思います。

そこでモデルとなっているメンバーを紹介します。

劔樹人さん役

紹介したように犬山紙子さんの旦那でもあり著者の劔樹人さんです。

インスタでは育児マンガをかかれておりおもしろいですよ!

twitterアカウントはこちら

 

映画では松坂桃李さんが演じています。

ベーシストとしてバンドあらかじめ決められた恋人たちへで活躍をしています。

イトウ役

バンド赤犬のボーカルの「タカタカアキ」さんだと思われます。

赤犬以外の活動では、イトウタカアキさんとして活動されています。

映画ではお笑いコンビのロッチのコカドケンタロウさんが演じています。

昔押していたコメントが映画で取り上げられ本人も嬉しくてリツイートされていますね。

ちなみに赤犬といえば、映画「味園ユニバース」で渋谷すばるさんが主演、二階堂ふみさんが出演されているスクリーン上でも大活躍していましたね。

赤犬はフジロックに出たり純烈と対バンする関西の名バンドです。

実際のライブでは、笑いが止まらないパフォーマンス、それぞれのソロコーナー、チークダンスタイム、著作権フリーなので写真撮り放題など一度行くと何度も行きたくなります。

ライブを観ているといつも何を観させられているんだろう?と思うほどですw

 

間寛平さんと純烈と共演した際は間寛平さんのオリジナル曲「ボッキマン」の貴重なライブ映像が見れます

ロビ先輩役

twitterのアカウントで本人も恋愛研究会と書かれているのと、漫画で書かれているハードロックな見た目からして、バンド赤犬のコーラス兼パフォーマーのロビン前田さんだと思われます。

ロフトプラスワンのトークショーなどでも見ましたが、マニアックなカンフー映画や、ロボット、アイドル、プロレス、AVや風俗の話が幅広くおもしろい方です。石川梨華推しです。

映画では、「山中崇史」さんが演じています。

どうやら映画化になったようで本人たちがアイドルにまさかのコメントをもらっているリアクションが最高です。

赤犬のライブのソロコーナーでは、さこ純也?としてダイハツ シャレードのCMに決まった(?)という歌を披露されていますw

コツリン役 映画ではコズミン役

今日から俺は!で最もコミカルな今井役を演じた仲野太賀さんがなんとコズミン役をしていますね。

コズミンの役は実は病気で亡くなってしまう役なのですが、あの頃では物語の中核ともなる重要な役です。

本人はド真面目だけど周りからみたらコミカルな人なので、仲野太賀さんがどう演じるのか映画を観るのが楽しみです。

下記のエピソードを見つけたので、恐らく小釣朋秀さんというのがモデルだと思われます。


また当時の株式会社 恋愛研究会 社葬 小釣朋秀さんを偲ぶ会の様子もブログに書かれていますね。

原作にもあったとおり、コツリンの銅像を西野さんが作ってマル秘エピソードを暴露されてますねw

その際にイトウさんも歌を歌っている様子がyoutubeにありました。

西野役

映画では、若葉竜也さんが演じています。

コツリンさんのブロンズ像を作られていますね。

ナカウチ(中内)さん役

映画では、芹澤興人さんが演じています。

劔樹人さんと東京で音楽関係の仕事をしていた中内さんだと思われます。

当時30歳だったナカウチさんと劔樹人さんの話していることが、劔樹人さんのブログにて書かれています。

なんだかじわーっと感動しますね。

他のメンバー

映画に出ているかはわかりませんが、恋愛研究会のメンバー(?)としては赤犬のピアノのリシュウさんや、カズーとしてジョニー清原さんも出ていたようですね。

 

「あの頃」の原作「あの頃。男子かしまし物語」は漫画を読めるぐらいにさーっと読め、映画もより深みを持って見れるのでオススメです。

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